ゴールデンウィークまっただ中の名古屋市。インターネットで話題となり毎年この時期、海外旅行客を中心に大勢の観光客で賑わう栄の「オアシス21」ですが、今年は状況が一変しています。

オアシス21(5月1日 撮影)

普段は、常になんらかの集客イベントが行われている中央の広場も、イベントは開催されておらず閑散としています。

空中回廊につながる階段(5月1日 撮影)

休日は大勢の観光客で賑わう「空中回廊」への階段も閉鎖されていました。

オアシス21(5月1日 撮影)

店舗もドラッグストアの「マツモトキヨシ」と「マクドナルド」がテイクアウト限定で開店しているだけで、ほとんどの店のシャッターが降りています。

いつもとは全く違う光景が、全国いたるところで広がっている今年のゴールデンウィーク。家にいることを余儀なくされ「自粛疲れ」という人も多いかと思います。ただ自営業者の方などはもっと深刻で、すでに廃業せざるを得なくなった人、明日にも破綻する危機に瀕している人も数多くいます。メディアでは休業を余儀なくされ、賃料や人件費などの固定費の支払いに窮する飲食店の方々がクローズアップされますが、飲食店だけでなくおそらくほとんどの企業が売り上げに大きな打撃を受けていて、その影響は計り知れません。

中小企業の中には資金繰りに行き詰まり、破綻に追い込まれたところも出始めていますが、今後は大企業でも経営難に陥るところが出てきてもおかしくないのではないでしょうか?

想像される未来は”絶望的”な世界ばかり。ただ長期的に見た場合、私は今後の日本経済を必ずしも悲観していません。なぜならば今回の事態を受け、政府の「財政出動」と日銀の「金融緩和」が連動して発動しているためです。

2008年のリーマンショックの時、一人あたり1万2,000円(若年者、高齢者には2万円)の定額給付金を柱にする総額15兆円規模の財政出動がなされました。この財政出動自体、各国と比べても見劣りするものではありませんでしたが、諸外国に比べリーマンショックの直接的影響をあまり受けていなかったにも関わらず、各国がリーマンショックから立ちあがる中、日本は日本は最も深刻な不況に見舞われました。今回の「一律10万円」の定額給付金を巡り、当時首相だった麻生財務大臣が「定額給付金は効果がない」と反対されていましたが、その分析は誤っていると思います。当時の最大の失敗は、各国の中央銀行が市場への資金供給など思いきった金融緩和をするなかで、日本だけが日銀が無策で全く手を打たなかったことです。

時は流れて安倍政権の経済政策、いわゆる「アベノミクス」。「大胆な金融政策」、「機動的な財政政策」、「成長戦略」の3本の矢で経済を浮上させようとしたもの。最初は「財政政策」と「金融政策」の両方が発動されたことから、それなりの効果はありましたが2014年の消費税税導入以降、目にみえる形で失速しました。このときは日銀が大胆な経済政策を続けたにも関わらず、財政が緊縮に舵を切ってしまったため日本経済は長い低迷から脱出出来ませんでした。

翻って今回、「一律10万円」の定額給付金などを柱にする総額25兆円の補正予算が4月30日に成立。これに呼応する形で、日銀が政策決定会議で「国債買い入れ枠」の撤廃を発表しました。個人的には財政支出がまだ不十分なのではないかと思いますが、「財政支出」と「金融政策」が過去最大規模で連動して発動されているのです。これまで財政出動と金融政策のやりすぎは、貨幣の信用低下に伴う「ハイパーインフレ」と「円安」を助長するとの指摘が識者からあがっていましたが、騒動前から「デフレ経済」と「円高」による長期の低迷にあえいだ日本経済にとっては、むしろ積極的に行うべきだとの声があり、私も同じ意見でした。

今回、一時的に経済活動が止まっていて一年ぐらいは経済が落ち込むことは覚悟しなければなりませんが、市場に投入されたお金は消えるわけではなく、誰かの手許に残ります。事態が収束した場合は、このお金が徐々に動き出し、政府が拙速に緊縮財政に切り替えるということがない限り、日本の経済はようやく成長軌道にのることができるのではないかと思います。

未だに「将来にツケを残すべきではない」といった意見をいう識者もいますが、国債は「国の借金」ではなく単なる「政府の借金」です。この期に及んで「財政規律」にとらわれ、必要な財政支出を出し渋れば、多くの企業が廃業に追い込まれ、これまで作り上げられてきた「経済基盤」を将来に残すことができず、逆に大きなツケを残してしまいます。

アメリカではすでに220兆円規模の財政支出を決めています。日本の財政支出はまだまだ小さく、このままでは急激な円高になる可能性が高いです。すでに政府与党では「第二・第三の補正予算」を検討しているとの報道もありますが、なるべく大規模なものになることを期待したいです。

いまは苦しいですが、明るい未来がくることを信じていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー: コラム

ゆめ

名古屋栄が生活圏のサラリーマン。栄の変遷を見守ります

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