早くも躯体が上昇・・・「名古屋第4合同庁舎」建設状況 2025年2月
県庁や市役所、それに国の出先機関が集結する名古屋の官庁街、中区三の丸地区。その中区三の丸地区で古くなった官舎を順次新たな庁舎に建て替える事業がスタートしています。その第一弾。級旧ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センターの跡地で始まっている「名古屋第4合同庁舎」の建設工事。前回投稿から約7ヶ月。早くもじわりと躯体が上に伸びてきました。
「名古屋第4合同庁舎」の前回投稿はこちら

現場ではタワークレーンと移動式クレーンの2台のクレーンが稼働しています。旧「ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センター」の解体後、遺跡発掘調査を経て去年(2024年)春頃から建設工事が始まっていましたが、すでに基礎工事が終わり現場に足場が組まれ、躯体工事が始まっています。現在は一階から二階のあたりの骨組み工事中です。
名古屋第4合同庁舎は地上11階、地下1階、高さ48.53m。旧ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センターが地上5階建てだったので、建物の建て替えで一気に用地の高度利用が進みます。

新しくできる名古屋第4合同庁舎には、東海農政局や中部経済産業局など国の5つの機関が集約される予定です。
完成は今年(2025年)の12月の予定です。
注目したいのはビルの完成による様々な機関の移転で、新たに生み出される用地の活用方法です。低層の官舎を高層の官舎に建て替えて、敷地に余裕が出てきます。ともすれば無機質な街並みとなってしまう官庁街ですが、生み出された土地を有効に活用して潤いのある街並みに変えていけるかが今後の大きなカギとなります。実際、今回集約される、東海農政局の跡地は名古屋市に承継され、「金シャチ横丁」の第2期整備として、新たに名古屋城博物館(仮称)と芝居小屋風多目的施設を整備する構想が打ち出されています。


三の丸の再整備を巡っては、経済会や学識経験者などでつくる三の丸期成会が、2021年に三の丸を単なる官庁街にするのではなく、名古屋城と栄地区を結ぶ”賑わいの場”として再生整備するよう盛り込んだ「三の丸ルネサンス」を提言しています。
官庁街といっても県や市、それに国といった様々な組織が混在しているだけに調整が難しいとは思いますが、官舎が徐々に建て替わるこのタイミングで関係各機関が協力し、ワクワクするような街づくりを目指していってほしいものです。