徐々に利用客が回復で第2滑走路建設計画も・・・中部国際空港(セントレア)
名古屋の空の玄関口「中部国際空港(セントレア)」。いわゆる”コロナ禍”の影響で、御多分に漏れずここ数年大幅に利用客が減っていましたが、ようやく利用客が戻り始め、空港に活気が出てきたようです。
中部国際空港が毎月発表している利用実績によりますと、2023年6月の利用客数は66万9,848人と対前年同月で178%にまで伸びました。特にこれまで大幅に落ち込んでいた国際線の利用客は19万2,800人と一気に対前年同月比の8倍にまで伸びています。コロナ禍前と比較しても利用客は6割程度にまで回復しているようです。
そんな中、今後、中部国際空港では段階的に機能強化がされる計画が進行しています。
まず進められているのは現在の滑走路の内側(東側)にもう一本滑走路を建設する計画です。
上の図の青ラインが現在の滑走路(3500m)、赤ラインが新たに増設される予定の滑走路(3300m)です。
計画では2025年度から新滑走路の工事が開始され2027年を目途に新滑走路の供用を始める予定です。さらに新滑走路が完成後、一旦、旧滑走路を閉鎖し大規模改修を行った上で、現在の滑走路を”着陸専用”、新しい滑走路を”離陸専用”として使用する計画のようです。一連の工事で発着能力は現在の1.2倍に増強されるということです。
ただ中部国際空港(セントレア)の機能強化の工事はこれで終わりません。
中部国際空港名古屋港の浚渫土砂を利用して、空港島の沖側(西側)を埋め立てた上で、2037年をめどに第3の滑走路の増設を目指しています。
第3の滑走路増設後には、一番古い現在の滑走路を廃止し東西の新滑走路2本の運用に切り替えて、発着能力を今の1.6倍に高める予定だと言うことです。
今後、名古屋ー品川間にリニアが開通すれば、訪日外国人観光客にとって、名古屋は”旅の拠点”としてかなり便利になることは間違いありません。その意味で、今後、中部国際空港(セントレア)の重要性は高まることが予想されそうです。