三の丸再開発第一弾 東海農政局跡地は「金シャチ横丁」の拡大 2022年3月
名古屋の”官庁街”となっている中区三の丸地区。1960年代~70年代に建設された建物が多く老朽化しており、今後、徐々に建て替えが進められていくことになります。第一弾となるのが1959年に建設さえた旧ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センターの解体と跡地の新庁舎建設計画です。
前回投稿から約1年が経ちました。
現場には「立入禁止」の看板が掲げられ、”人気ひとけ)”もなくひっそりとしています。建物は2年ほど前から”廃墟”となっていますが、この一年、大きな変化はありません。
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市内中心部の土地が未利用のまま、なんの動きもなく2年以上も放置されていたことについては、かなりもどかしいものがありましたが、新聞報道によると、建物はようやく今年(2022年)解体が始まり、東隣りの2025年までに中部経済産業局と名古屋城近くの東海農政局を集約させた新庁舎が建設される予定だということです。
「東海農政局」が入る「名古屋農林総合庁舎」です。1963年竣工の第1号館と、1977年竣工の第2号館があります。ともにかなり老朽化しています。
東海農政局は”三の丸官庁街”の中でも、唯一出来町通りの北にあり、名古屋城のすぐ南にあります。「旧ゆうちょ銀行名古屋貯金事務センター」跡地の合同庁舎建設後は解体され「金シャチ横丁」拡大することが決まっているようです。
新しく建設される合同庁舎には、中部産業局の機能も移転される予定だということです。
経済産業省の中部経済産業局は現在、旧ゆうちょ銀行名古屋貯金センターの東隣りにあります。こちらも新合同庁舎完成して新庁舎に機能が移転後は解体されるとみられます。そして、解体後はおそらくさらにいくつかの機能が集約された合同庁舎が建設される可能性が高いと思います。三の丸地区は今後、長い年月をかけて、建物の高層化と官庁機能の集約化が進み、それとともに新たな活用ができる用地が産み出されていくことになります。
三の丸地区を巡っては学識経験者の方などでつくる民間の有志の方々でつくられた「名古屋三の丸ルネサンス期成会」というグループが、三の丸地区の再生案の提言をしています。
再生案では、官庁の建替えに合わせて、文化・交流機能などの賑わいの拠点や、歴史的建造物のホテルへの転換などが提言されています。「現在の三の丸地区は、賑わいの場としての栄地区と、観光・交流拠点の名古屋城地区を分断している」とのご指摘のとおり、無機質な官庁街が広がる現在の”三の丸地区”の回遊性が高まれば、街の魅力が大幅にアップすることになりそうです。
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