2050年の名古屋のあるべき姿は?中部圏に本社をおく大企業の多くが会員になっている中部経済連合会が3月29日、中部圏の将来の在り方の指針を提言した「中部圏の将来ビジョン~2050年を見据えた中部圏の広域的な地域づくり」を発表しました。
提言書では中部圏の強みとして、「世界をリードするものづくり産業が集結している」とする一方で、弱みとして「情報産業の集積が極めて弱い。」としています。
またこれからおこる環境変化については、「2025年には世界の新車の4分の1が完全自動化」「AI関連市場の拡大」「2030年頃には、後続無人トラック隊列走行の商業化、ドローン配送サービスの普及」などが予測されるとしています。
そのうえで中部圏がめざす将来像として、「強みであるものづくり基盤を活用するとともに、弱みであるデジタル分野の集積を図り、双方の融合による『新世代産業の創出』を実現すること」としています。ものづくりとデジタル技術を融合した新しい産業を創出すべきというところでしょうか?
具体的には栄中心部に「アーバンチャレンジ特区」にして、自動運転による移動サービスの実証実験などができるようにすべきとしています。
たしかに名古屋を中心とした中部圏の経済は、自動車産業を中心としたものづくりが集積していますが、その一方で「ものづくり一本」という脆さがあります。その一方で、遅れている情報産業分野で、シリコンバレーなど世界の先進地域に一朝一夕にキャッチアップするのは、かなり難しいのも事実です。
そうしたなかで「完全自動運転」など、『もの』と『情報技術』を融合した新しい産業をつくることが、今後、名古屋の進むべき道なのかもしれません。