敷地一部でコインパーキングが!?・・・旧「千種ビル群」再開発事業 2025年7月
JR中央線と地下鉄東山線が交わる名古屋市東部の交通の要衝「千種駅」。その千種駅の北西で、4棟の大型オフィスビル”旧千種ビル群”の解体工事が進められています。
”旧千種ビル群”は1979年~1991年に住友生命が開発を進めていた巨大ビル群。積水ハウスが取得し、ビルを解体した上で跡地に再開発を進める予定です。
解体は2023年から順次行われ、現在は最後に残された「千種ニュータワービル」の解体工事が進められています。

地上21階、地下3階、高さ85.6m。建物全体周りに足場が組まれています。ビル群のなかでも最も大きなビル。名古屋市内でもこの規模のビルの解体工事は初で、解体作業がはじまってから半年ほど経過していますが、見た感じいまだ躯体はあまり小さくなっていません。
「千種ニュータワービル」解体工事の前回投稿はこちら
千種ニュータワービルは退去を巡り、一部テナントとの交渉難航したため、他の3棟は先行して解体が行われていて、昨年(2024年)の夏頃にはすでにほぼ解体工事が終わっていました。現場では先行して解体された3棟のビルの跡地に、一時、地上41階、地下1階、地上154.85mの超高層マンションを建設する旨の建築予定看板が掲げられ、昨年(2024年)9月に着工されることが告知されていました。

しかし現在、この建築予定看板が外された上、一向に工事がはじまりませんでしたが、なんと今回、一部敷地にコインパーキングが整備されました。
コインパーキングの整備はあくまでも暫定的な土地利用だとは思われますが、何らかの理由で、当初の再開発計画が変更されたことは間違いありません。千種ニュータワービルのテナントの退去構想が長引くなかで、ビルの解体を待たずに、並行して超高層タワーマンションの建設をはじめる方針を打ち出したものの、建設をはじめる前に千種ニュータワービルのテナント退去交渉が進展したため、急遽、千種ニュータワービルの解体を終えてから一体開発する方針に切り替えたのか?はたまた単純に、昨今の工費の高騰を受け計画の見直しが検討されているのか?
ビル群の購入から解体と、積水ハウスにとっては多額の投資をしているとみられ、かなり大型な再開発を進めなければ、投資を回収できないと思われるため、超高層タワーマンションを核とした大規模な再開発なるという軸は変わっていないとみられますが、今後どのように再開発が進められていくのか?慎重に動向を見守っていきたいと思います。