栄活性化の最大のカギ!?いよいよ 久屋大通公園南エリアの再整備構想が始動 2025年3月
栄のシンボル「中部電力MIRAI TOWER」(旧テレビ塔)の真下に広がる久屋大通公園。北側は2020年にリニューアルオープンし、連日大勢の市民や観光客で賑わう魅力的なスポットになりました。

この北エリアのリニューアルオープンから4年半。名古屋市は先日、新たに南エリアの再整備構想案を出しました。
整備構想案では、南エリアを4つのゾーンに分けて、整備を進めることが明らかにされています。
北エリアのテーマが”やすらぎ”であることに対して、南エリア再整備のテーマは”にぎわい”とのこと。「歩きたくなる空間」を目指して、街の回遊性を高めることを目標にしています。
上の図の「ゾーンB」。現在、暫定施設サカエヒロバス・愛の広場には「サンクンガーデン」(半地下につくられる庭園)が整備され、地下街と地上をつなぐ広場となるということです。


そして南エリアの最大の特徴は「ゾーンC」。「エンゼル広場」、「エディオン久屋広場」という2つの大きな広場があり、真夏に行われるにっぽんど真ん中まつりをなど週末ごとに大規模イベントが開かれています。街のど真ん中に広大なイベントスペースが確保されているというのは、栄の大きな”強み”です。
ただ問題はイベントが開催されていない時です。公園内は人気(ひとけ)がなく無機質な景色が広がっています。

今回の南エリアの再整備では、この「ゾーンC」は引き続き大規模なイベントが開催されるスペースが整備されるようですが、イベントが開催されていないときにいかに人を惹きつけ回遊性を保つ”しかけ”がつくれるかが大きなカギになりそうです。
名古屋市では市民意見なども取り入れながら、今月(2025年3月)末までに詳細な再整備案を取りまとめる方針です。
公園の両脇には昨年(2024年)春にオープンした「中日ビルディング」(地上33階、地下5階、高さ158.877m)と来年(2026年)3月に竣工する「ザ・ランドマーク名古屋栄」(地上41階、地下4階、高さ211.700m)という2つの大規模開発がそびえています。ここ十数年、名駅地区におされ名駅地区の後塵を排していた栄地区ですが、この2つの大規模再開発により栄が再び名古屋の”核”として注目を浴びています。
ただ”栄復権”の最大のカギは、この久屋大通公園だと指摘する声があります。名駅地区は新幹線に加えJR、近鉄、名鉄となにもしなくても市外から多くの流入人口が入りますが、栄地区は名鉄瀬戸線以外は市外と直接結ばれている鉄道路線はありません。このため名古屋市民にとっては愛着のある街ですが、名駅に比べ市外からの流入が現状弱いことは否めません。このため名古屋を訪れた市外の方々に、栄地区まで足を伸ばしてもらうにはどうしたらいいかが重要です。名駅にはない栄の魅力はやはり街の中心部にある久屋大通公園で大規模な集客イベントができることです。
市外からも大勢の人が流入する栄地区を目指して・・・。再整備で魅力のある公園となることを期待するばかりです。