”不毛の地”脱却へ・・・スタートアップ支援施設「ＳＴＡＴＩＯＮ Ａｉ（ステーションエーアイ）」オープン
昭和区の鶴舞公園の南。旧愛知県勤労会館跡地で建設が進められていたスタートアップ支援施設「STATION Ai(ステーションエーアイ)」が今年秋からオープンし、多くの夢のあるスタートアップ企業の活動がはじまりました。
地上7階建て。高さ29.79メートル。延べ床面積2万3,000㎡の日本最大級のオープンイノベーション拠点です。オープンは去年(2024年)10月末。オープン時には実に500ものスタートアップ企業が参加しました。
7階建てのフロアはすべてスロープで繋がれています。入居するスタートアップ同士がコミュニケーションをとることで新たなビジネスチャンスやイノベーション生まれることが期待されているだけに、物理的にもこうした”ボーダレス”な環境は大切なのかもしれません。
建物一階にはフードコートが整備されたほか、大手コンビニエンスストア「ファミリーマート」の店舗もあります。一階部分はオープンスペースになっていて、施設の入居企業の関係者だけでなく、鶴舞公園に訪れた市民など一般の方々も利用可能となっています。
2階もオープンスペースになっていますが、2階には愛知の企業家たちの偉業を称える「あいち創成館」があります。地元愛知に本拠を置く日本一の企業「トヨタ自動車」ももとは小さなスタートアップ企業。STATION Aiに入居する起業家たちに大きな”夢”を与えています。
STATION Aiには、スタートアップ企業500社のほかにパートナー企業約200社も参加しています。パートナー企業の中には愛知が誇る”ものづくり”の中心を担う企業も多数参加しています。こうした企業とスタートアップ企業との融合で新たなイノベーションが生まれることも期待したいです。
ベンチャー企業の生存率は、創業から5年後は15.0％、10年後は6.3％。20年後は0.3％とも言われています。STATION Ai所属のスタートアップ企業が支援を受けて少しでもこの生存率を上回る推移で”生き残る”ことを願うとともに、これまでスタートアップ不毛の地とも言われていた名古屋から、一つでも多くの世界的企業が生まれることを期待したいです。