新年に考える・・・名古屋市の人口が過去最多を更新 今後の課題は?
少子高齢化がすすみ人口減少が進んでいる日本。推計では現在1億2300万いる人口が21年後の2056年には1億人を切ることが指摘されています。名古屋の人口の約半分にあたる100万人近くが毎年減少していくことを考えると改めて物凄いスピードで人口減少が進んでいくことがわかります。
そんな人口減少社会にあって、先月(2024年12月)の名古屋市の人口が、過去最多の233万2369人に達したことが明らかになりました。
名古屋市の人口は2020年10月に233万2176人を記録しピークを打ちましたが、その後はコロナ禍などが影響し、2021年、2022年と減少局面となっていました。そしてコロナ禍が収束した2023年頃より再び増加局面に転じ、2024年11月に過去最多を更新、そして12月もやや人口が増加したようです。
データをより細かくみると、死亡数が自然数を上回る「自然減」が続いている状態ではありますが、それ以上に転入数が転出数を上回る「社会増」が続いていているようです。つまり名古屋市の求心力が人口減少社会を上回るペースで続いているという構図です。
もちろん名古屋市の都市力の強さを浮き彫りにする結果と言えますが、手放しでは喜べない事情もあります。総務省によると愛知・岐阜・三重の3県を合わせた”名古屋圏”では2023年の1年間で1万8321人の流出超過となっています。転出先は主に東京圏。名古屋市は社会増は続いているものの、その後背地となる”名古屋圏”は東京圏への流出が続いているのが実情です。さらに名古屋市の社会増の主因は外国人の増加。外国人の増加が名古屋市の人口増を支えているのが実態です。この状態が続けばいずれ名古屋市も再び人口減少に転じる可能性があります。
東京に流出し続ける人材をいかに食い止めるのか?
さらにはこれまで東京に流出していた人材をいかに呼び戻すのか?
それには”働きの場”、”学びの場”の整備や、魅力的なエンターテイメントコンテンツの誘致などが急務です。
”産みやすい環境”を整備することで、少しでも少子化の流れを止めることも重要ですが、”魅力ある街”をつくることで”人が留まる街”となることがなにより重要ではないでしょうか?