豊田市の猿投駅から知立駅を経由し碧南市の碧南駅まで結ぶ名鉄三河線。西三河地区の主要都市を縦断する路線で、単線ではありますが、利用客も比較的多く西三河地区の重要な公共交通です。
三河線は知立駅を起点に豊田方面が通称「山線」、刈谷、碧南方面が通称「海線」です。この山線のうちの一部区間、若林駅付近の2.2キロで現在、高架化工事が進められています。
「名鉄三河線若林駅付近立体交差事業」。高架化により、区間内の4つの踏切が撤去されます。
「山線」区間は輸送力強化に向けて将来的に複線化が本格検討されており、今回の高架化にあたっても将来の複線を睨みながら整備が進められています。
去年(2023年)3月に仮線が設置され切り替え工事が終了。その後、本格的な高架化工事がはじまりました。
上は若林駅仮ホームからの写真です。高架化工事が始まって約一年半。すでに夥しい数の支柱が設けられています。
「名鉄三河線若林駅付近連続立体交差事業」の前回投稿はこちら
今回の高架化工事に合わせ若林駅の駅前広場の整備も進められるということです。踏切が撤去されるだけでなく、高架下は自転車置き場などが設置されるなどの有効活用も進められるということです。
若林駅より知立寄りの三河八橋駅付近の高架化もすでに完了していて、今回の工事で高架化区間が豊田市方面に2.2キロ延びる形となります。
計画では来年度(2025年度末)に高架本体への切り替えを完了し、26年度に仮線の撤去、27年度に周辺整備を完了する予定です。
将来的には名古屋から知立駅を経由して豊田市駅まで40分で結ぶ高速鉄道計画もあります。それには三河線山線の全線高架化と複線化が不可欠です。全国的に鉄道の地方路線が先細りとなるところが多い中、この三河線山線は今後、大きくグレードアップすることが見込まれる路線です。
今後も定期的に変化の様子をお伝えしていきたいと思います。