いよいよ供用開始へ・・・「知立駅付近立体交差事業」 2023年2月
名鉄本線の主要駅の一つ「知立駅」。本線と三河線が結節する名鉄の鉄道網の要衝です。この知立駅付近で現在、本線、三河線双方を高架化する「知立駅付近立体交差事業」が絶賛工事中です。
本線と三河の”ジャンクション”の役割を果たしている知立駅。高架化事業は県内ではほとんどない二層構造になっていて、2階に「本線」。3階に「三河線」が敷設されます。駅の高架化と同時に駅周辺の本線約1,560mと、三河線の山線(豊田方面)1,880m、海線(碧南方面)の1,540mの合わせて4,260mも高架化が進められていて、総事業費は792億円。工事期間は2010年~2028年までと18年にも及ぶ一大事業です。
駅は2階の本線部分、3階の三河線部分にそれぞれ2面4線、合わせて4面8線設置される予定で、完成すれば知立駅は、名鉄の中でもかなり大きな”ハブ駅”となります。
現在はまだ高架化工事の真っ最中”ですが、来月(2023年3月)に本線の豊橋方面が先駆けて高架化される予定です。その後、2025年度に本線の名古屋方面、2027年に三河線と工事と並行して高架化が順次進められていく予定です。
駅の東側の踏切は、一日のうち10時間50分遮断機が下りているという”開かずの踏切”。高架化は周辺住民にとって切なる願いだったようです。順次高架化されていくに従い、今後、遮断機が下りている時間も徐々に短くなっていくと思われます。
三河線を巡っては、現在山線(豊田方面)の若林駅周辺でも高架化が進んでいます。現在はまだ単線の路線ですが、複線化に対応できるよう工事が進められているようで、将来的には豊田市駅から知立駅を経由して名古屋駅まで40分で結ぶ特急列車を走らせる構想も進んでいるようです。「名鉄三河線若林駅周辺立体交差事業」とあわせ、今回の高架化事業が完成すれば、これまで人口規模の割に鉄道網が貧弱だった西三河地区の鉄道アクセスが大きく改善します。今回の一連の高架化工事は、自動車産業の”分厚い”産業構造に支えられ県内でも最も成長著しい西三河地区、ひいては愛知県全体に大きなインパクトを与えそうです。
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