日本最大級の時計売り場 「ジェイアール高島屋ウォッチメゾン」が大名古屋ビルヂングにオープン
名駅の超高層ビルの一角「大名古屋ビルヂング」(地上34階、地下4階、高さ174.7メートル)に、今年(2021年)7月、日本最大級の時計専門店街「ジェイアール高島屋ウォッチメゾン」が誕生しました。
ビルの1階と2階。約1,200㎡もの広さに国内外の90のブランドが集結しています。
ロレックス、カルティエ、ピアジェ、セイコー・・・。国内外のブランドがズラリと並び、高級感溢れるフロアとなっています。一年以上続く厳しい行動制限の影響で、消費動向が”コト”から”モノ”に比重が移っていることで高級時計の需要は高まっていて、好調な滑り出しのようです。
大名古屋ビルヂングは2015年竣工。オープン以来、低層部の商業施設には伊勢丹が名古屋に初進出し「イセタンハウス」として核テナントを形成していましたが、開業以来不振が続いていたと思われ、去年8月に撤退しました。
私見ですが「イセタンハウス」が軌道に乗らなかった一番大きな要因は、意外とその立地だったのではないか?と思います。
というのも大名古屋ビルヂングは名駅前とはいえ、名駅通りを東に渡らなければなりません。駅ビルのセントラルタワーズと直結するJRゲートタワーズには「ジェイアール高島屋」が入っています。駅前とはいえ「ジェイアール高島屋」にはない魅力が発信できなければ、難しいのではないかと思われます。その意味で、「イセタンハウス」跡地に入るジェイアール高島屋が、総花的なデパートではなく“国内最大級の時計専門店外国人街“という“エッジ“の効いた商業施設を展開するというのはいい戦略なのかもしれません。
さらに追風になりそうなのが、今後、名古屋市が進める駅前東口の再整備です。東口のシンボルともなっているモニュメントの飛翔を撤去し、歩道の拡充などを図るというもの。再整備が実現すれば、東口の回遊性が高まることが期待され、特に名駅通りを挟んだ向い側にある大名古屋ビルヂンクには大きな効果がありそうです。
“国内最大級の時計専門店“のプレゼンスが維持出来れば、リニア開通後には東京から、時計を購入しに来る人もいるかもしれません。「イセタンハウス」が撤退した直後はフロアがひっそりとしていて少し心配しましたが、リスタート後、早く事業が軌道にのり、周辺に大きな波及効果をもたらしてほしいものです。