ナゴヤキャッスル・ 観光ホテルが建替・改装 興和が超高級ホテルを逆輸入
「興和」と聞くと、「コルゲンコーワ」に代表されるような「医薬品」の会社というイメージが強い方も多いと思います。
しかし「興和」は、もともと「興和紡績」などが中核。「ノリタケ」などが核となる森村グループとともに、名古屋を代表する多角経営の財閥グループです。創薬部門もグループの大きな柱であることには違いありませんが、あくまで、興和の一部門に過ぎません。
その興和グループが名古屋市内にもつ2つの高級ホテル「ナゴヤキャッスルホテル」、「観光ホテル」を建替・改装する構想があることをこのほど日本経済新聞が報じました。
興和グループは、ハワイの現地法人「興和ワイキキ社」がこの夏、超高級ホテル「エスパシオ・ジュエル・オブ・ワイキキ」をオープンしました。一泊3000ドル~10000ドルといいますから日本円にして、1ドル=100円として計算しても一泊30万~100万にものぼる桁外れの高級ホテルです。そしてこの「エスパシオ」ブランドを逆輸入する形で、名古屋市内に所有する2つのホテルを建替・改装するということです。
ナゴヤキャッスルは1969年開業。名古屋城を近くで眺めることがウリの名古屋を代表する老舗ホテルです。2013年にホテル事業に力をいれはじめていた興和が、毎日新聞などから数十億円で買収していましたが、すでに報道されているところでは、2020年に建替えがされ、23年~25年にかけて新ホテルが建設されることが明らかにされていました。
一方、名古屋観光ホテルは1936年開業の名古屋最古のシティホテル。設立は松坂屋などを中核にした伊藤財閥の手によるものですが、その後興和がTOBを通して子会社化。2013年には興和が100%株を所有する完全子会社となりました。こちらは建替えではなく、2023年目処で改装される予定だということです。
両ホテルとも「エスパシオ」ブランドが逆輸入する形となるとみられ、名古屋にはこれまでなかったレベルのトップブランドの超高級ホテルになると思われます。
興和は丸栄跡地を中心とした再開発計画も進めており、今後名古屋都心の再開発のキープレイヤーの一つとなることは間違いないようです。
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