外観の一部がお目見え・・・「名古屋地方第4合同庁舎」新築工事 2025年12月
県庁や名古屋市、それに国の出先機関が集まる中区三の丸地区で建設が進められている「名古屋地方第4合同庁舎」。中部経済産業局や東海農政局など、界隈にある国の機関を集約する新たな合同庁舎になります。前回投稿から2か月半。工事は順調に進んでいるようで、ついに一部の外観がお目見えしました。
「名古屋地方第4地方合同庁舎」の前回投稿はこちら
計画の概要
「名古屋地方第4合同庁舎」は地上11階、地下1階、高さ48.53m。旧「名古屋貯金事務センター」の跡地に建設されます。旧「名古屋貯金事務センターは、4階建ての低層の建物でしたので、建て替えにより一気に敷地が高度利用されることになります。
新しく建設される「名古屋地方第4合同庁舎」には、現在、敷地の東にある中部経済産業局や、名古屋城の南にある東海農政局など5つの国の出先機関が集約されます。


現地の様子
現在、躯体はすでに最上階に達しています。

一部では躯体を覆っていたシートが取り外されています。

写真左側で、一部、白の外観が顔を出しました。

反対の北側では、すでにシートがほとんど取り外されています。こちらの外観は南側とは異なり、グレーで統一されています。
行政機関の庁舎の典型のような外観で、味も素っ気もないのは正直やや残念ですが、建物の完成により、一気に敷地の高度利用が進むことになります。
三の丸地区の今後
名古屋地方第4合同庁舎の完成後は、中部経済産業局や東海農政局などが集約される見通しです。このうち東海農政局は、名古屋城の金シャチ横丁義直ゾーンの南の敷地にあります。

庁舎移転後は跡地を名古屋市が取得し、金シャチ横丁を拡大して芝居小屋風多目的施設や博物館の整備などが検討されています。無味乾燥な官庁街が観光施設に変わることになり、一気に賑やかになりそうです。

一方、同じように新合同庁舎に集約される中部経済産業局の跡地利用についての情報はいまのところありません。

現在の中部経済産業局は4階建ての低層ビルです。今後についての情報はありませんが、おそらく移転後は建物が解体され、さらに高度利用が進められる可能性が高いと思われます。
三の丸地区内の官舎の多くは老朽化が進んでいて、今後、長い年月をかけて建て替えが進められることになります。まさにいま三の丸地区は変革期にあります。
名古屋市も先ごろ「三の丸まちづくり構想案」を策定しました。構想案では今後、徐々に民間投資などを呼び込むことで賑やかさを創出し、無味乾燥な官庁街から活気あるまちづくりへの変化を目指すことなどが軸になっています。
連日多くの観光客で賑わっている名古屋城と栄地区の間にありがら、賑やかさとは無縁で両地区を断絶しているような状況になっている三の丸地区。庁舎の建て替えラッシュを期に、大きく変貌することを期待したいです。