シルエットはくっきり・・・「MTG新本社ビル」建設工事 2025年12月
JR熱田駅の東。熱田区三本松町の旧「神宮東ハウジングセンター」跡地で、美容・健康器具メーカー「MTG」の新本社が建設されています。単なる本社機能の移転というだけでなく、施設には一般にも開放されるカフェやミュージアムなども併設される予定で、周辺に新たな賑わいを呼び込む施設にもなりそうです。前回投稿から一か月半。工事は順調に進んでいるようです。
「MTG新本社ビル」(【仮称】MTG熱田新施設計画)建設工事の前回投稿はこちら
計画の概要
MTGは現在、中村区本陣通にある美容・健康機器メーカーです。サッカー界のスーパースター、クリスティアーノ・ロナウドを広告塔にして大ヒット商品となっている「SIX PAD」や、「Refa」というブランドで美容ローラーや美顔器を展開しています。創業は1996年。2018年には東京グロース市場に上場を果たしている急成長企業です。MTGでは2017年に、同地を新本社建設予定地として購入していましたが、2019年頃に中国・韓国での販売不振、中国子会社の不適切経営などが発覚したことにより大規模な赤字を計上し、一時、経営危機に陥ったこともあり、本社建設についても長年凍結していました。しかし、その後見事に復活し新本社の建設が再始動されています。今年はさらにリカバリィウェアの「ReD」が大ヒットしていて、さらに勢いがついています。
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新本社は地上6階建て、高さ33.00m。本社機能だけでなく、同社の研究開発機能も兼ね備えた建物になります。


設計・監修は日本を代表する建築家の隈健吾氏で「周辺環境との調和」、「公園に開かれた風通しの良いオフィス」、「心地よく働ける環境」がコンセプトになっているということです。
「新本社・研究開発センター建設のお知らせ」(MTGnews)
さらに敷地に設けられれうエリアパブリックエリアとなり、広場に面したところには美容や健康をテーマにした飲食店舗や日本の工芸作品に触れるエリアの併設が予定されていて、一般の人も利用できるようになるということです。


現場の様子
現地で行われている工事では、現在、躯体工事の段階となっています。

躯体はついに最上階まで達しました。

敷地南側からの写真です。まだ骨組みの段階で、外観はこれからといった感じですが、特徴的なデザインのシルエットがはっきりとしてきました。
完成は2027年1月の予定です。
熱田外苑プロジェクト
熱田神宮周辺では今年(2025年)7月、”熱田外苑プロジェクト”というのが始動しました。プロジェクトでは年間500万以上にのぼる熱田神宮の参拝客や観光客を周辺に誘導し、街の活性化につなげようというもの。新しく本社を移転するMTGは名鉄などとともにこのプロジェクトで中心的に活動を始めていてます。新本社には充実したパブリックスペースも設けられ、同地区の賑わい創出に一役買うのは間違いありません。さらにすぐ南の敷地では、劇団四季の新劇場の建設もはじまっています。
新「名古屋四季劇場」の建設工事の様子はこちら
名古屋で一番多くの観光客を受け入れている熱田神宮のお膝元でありながら、これまでイマイチ垢ぬけていなかった同地区が、今後、どのように変貌していくのか楽しみです。