高いポテンシャルをどう活かす!?巨大団地の建て替えで街並み変わる「名鉄堀田駅」
瑞穂区新開町にある名鉄堀田駅。名鉄名古屋駅から4駅の名鉄本線の駅で、一日平均11500人の乗降客があります。特急列車は停車せず、名古屋市内でもプレゼンスが高いとは言い難い駅ではありますが、周辺ではURの巨大団地の建て替え工事が進むなど、街が変わりつつあります。名鉄堀田駅の現状と、今後の可能性について考えました。
UR堀田団地(堀田市街地住宅)の建て替え計画と現状
UR堀田団地が整備されたのは1970年代前半。いわゆる”団塊の世代”の住宅購入の高まりとともに三大都市圏を中心に各地でニュータウンが形成された時代です。
UR堀田団地は1号棟から4号棟まであり総戸数は916戸の巨大団地。名鉄堀田駅の北側に1号棟、南西に2号棟から4号棟がありました。

堀田団地は老朽化による建て替え計画が進んでいます。前回投稿から一か月半。現在1号棟と4号棟の解体作業がほぼ完了しています。
UR堀田団地の前回投稿はこちら
1号棟

旧1号棟は地上10階建て、総戸数144戸。すでに解体作業がほぼ終了しています。旧1号棟は単なる集合住宅というだけでなく、名鉄堀田駅直結になっていたほか、一階部分には「パレマルシェ堀田店」が入っていました。

フェンスの内側の画像です。躯体の解体はほぼ終了していますが、地下に残されている埋設物の撤去が進んでいます。
4号棟
旧4号棟(地上11階建て、高さ総戸数157戸)の解体工事もほぼ終了していて、現場にはうずたかく瓦礫の山が積まれています。
4号棟の解体については、解体工事を担っている福田組という会社のHPに工事の様子が詳細に記されています。
4号棟解体状況を伝える福田組のHPはこちら

2・3号棟
一方、2号棟(地上11階建て、総戸数307戸)、3号棟(地上11階建て、高さ308戸)は、住民の方の退去後に解体が進められる予定のようですが、現状はまだ多くの住民の方が生活していて、解体作業はまだ先の話となりそうです。



建て替え後の新たな再開発の詳細については現状明らかにされていません。建て替えの手順についても、2号棟、3号棟の解体作業と並行して1号棟跡地などの建て替えが進められるのか?それとも全棟の解体工事が終了した後に、一体的に建て替え工事が進められれるのかも不明です。いずれにしても今後、定期的に現地の様子をお伝えしていきたいと思います。
名鉄堀田駅の現況
名鉄堀田駅はすでに50年以上前の1969年に高架化されていて、高架下などには”堀田名店街”という商店街がありました。しかし耐震工事に入るため、1号棟に出店していた「パレマルシェ堀田」が閉店したのと同じ2022年に閉鎖しました。



店舗が閉店し駅構内を含めた高架下は、閑散としています。正直、さみしい限りです。

高架下のパチンコ店も閉店となり、”廃虚”のような状態となっています。

高架下では耐震工事がはじまっています。
多くの店舗で賑わったかつての駅前の風景は、見る影もありませんが、気になるのは耐震工事の後、再整備がなされるのか?ということです。駅直結だったUR堀田団地の1号棟の建て替えと同時に、再整備がなされることを願うばかりです。
周辺のポテンシャルと今後について
巨大団地の建て替えに高架下の商店街の閉鎖と、高度経済成長期につくられた風景が大きく変化している「名鉄堀田駅」周辺。まさに過渡期と言えますが、名古屋駅まで4駅、所要時間は8分〜10分で行くことができます。さらに300mほど南に下ったところには、地下鉄名城線の「堀田駅」もあり、栄へのアクセスも良好です。さらに世界企業として成長を続けているブラザーをはじめ、パロマやトヨトミなど多くの大企業のお膝元でもあり、かなり高いポテンシャルがあります。

こうしたポテンシャルを活かしきれば名古屋市の南部地域の核となる都市に成長することも可能ではないかと思われます。今後、どのように街が変貌していくのか?見守っていきたいと思います。