完成まで残り一年・・・「IGアリーナ」建設状況 2024年7月
名古屋の夏の風物詩の一つ”大相撲名古屋場所”。現在ちょうど開催中で、街に出ると時折、鬢付け油の香りを漂わせた力士の方の姿をみかけます。その名古屋場所。現在の愛知県体育館で開催されるのは今回が最後となります。
名古屋城の北東。名城公園の旧野球場跡地では現在、新「愛知県体育館」の建設が進められています。現「愛知県体育館」から数百メートル北になります。すでにイギリスの金融グループのIGグループが命名権を取得しており、名称は「IGアリーナ」となります。
新「愛知県体育館」の前回投稿はこちら
設計を手掛けたのは世界的デザイナーの隈研吾氏。周囲の緑との調和を意識した独特の外観の”樹形アリーナ”です。徐々にブルーシートが取り外され、その特徴ある外観を見ることが可能になりました。
エントランス部分は”絶賛工事中”のようで、まだブルーシートの取り外されていません。
建築面積は2万6,500㎡、延床面積は6万3,000㎡。現「愛知県体育館」が建築面積7,633㎡、延床面積が2万6,500㎡ですので、飛躍的にグレードアップします。
施設内にはメインアリーナ、サブアリーナ、多目的ホールなどが整備されます。最大収容人数は、現体育館の2倍の1万5,000人(立ち見を含めると1万7,000人)。横浜アリーナや有明アリーナなどと肩を並べる国内有数のアリーナになります。
注目すべきはハードだけではありません。体育館の運営にはNTTグループが参入をしており、ITを駆使した”スマートアリーナ”を目指すということです。日本にはまだ導入例がないということで具体的なイメージがわきませんが、ICTをフル活用し電子チケットやキャッスレス決済、売店やトイレなどの情報提供などによる混雑緩和はもちろん、AR(拡張現実)を利用した新たなスポーツ観戦が体感できるということです。
国際大会を開催するために必要な規模・機能を有したグローバル基準のアリーナとなり、2026年に名古屋で開催されるアジア競技大会ではレスリングやブレイキンの会場となります。
スポーツ競技以外にも大規模コンサートの会場としての使用も可能です。海外アーティストのいわゆる”名古屋とばし”の一因として、名古屋の”ハコ不足”が指摘されていただけに、アリーナの完成で、より多くの魅力的なコンテンツが名古屋で開催されることを願いたいです。
現場を囲うパネルには「2025年 夏 グランドオープン」の文字が刻まれました。
一見、パチンコ店かなんかのグランドオープンと見紛うのは私だけでしょうか?オープンまで残り一年です。
こけら落としは来年(2025年)の大相撲名古屋場所。
アリーナの完成は、名古屋の街にも大きなインパクトを与えそうで、今から完成が楽しみです。