栄復権のカギ 大丸松坂屋
名古屋の百貨店業界を牽引してきたのは松坂屋・・・。とはここ最近、いえなくなってきました。
栄地区に本拠を置き、古くは名古屋の4M(松坂屋、三越、名鉄百貨店、丸栄)の中でも圧倒的な存在感を示し、名古屋の百貨店といえば松坂屋でしたが、2000年に名駅にJR名古屋タカサシマヤが進出して以降、徐々に風向きが変わります。毎年のように売上を伸ばすタカシマヤに押され2015年には、とうとう売上で逆転されてしまいました。
この逆転劇は、思えば大型開発が続き勢いのある名駅地区と、停滞してきた栄地区を象徴的に示す出来事でした。
そんななか、大丸松坂屋は去年、栄のど真ん中で建設が進む日本生命栄町ビル(地上6階地下2階)を賃貸し、商業施設を運営することを発表しています。開業は2020年秋です。
報道によると百貨店というよりは、いくつかのテナントが入った商業施設ということで、同じ大丸松坂屋が中心となって東京銀座にオープンした「GINZA SIX」のような商業施設となるのでしょうか?
現地ではすでに地下街との連結工事も始まっています。
さらに、大津通を挟んだ向かい側の栄角地で計画される高層ビルの一部でも、大丸松坂屋が商業施設を運営予定です。
名駅のタカシマヤに押され、これまでやや消極的経営にもみえた大丸松坂屋ですが、ここにきて「攻め」の姿勢に転じているのではないでしょうか?
今度は「栄復権」の象徴となってほしいものです。
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